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ラブクエスト [おもしろ日記]

世の中間違っちょるんじゃないかと思うほど恋愛ギャルゲーが出まくってるけど、購買するコアユーザーが18歳以上のクセしやがって、今時チューもナシ、ヤリそでヤラないBOYS BE…な内容で、よく健全な肉体を持つスケベな若い衆が納得するモンだと思う。
普通に考えりゃ、そのままエロゲー化するのが当然かと思うけど、僕の周りの重度のギャルゲーマー(元ときメモラー)にそう言うと、僕はまるでサタニストかのように非難されるので、これ以上深く言及するのは控えよかな。

しかし、恋愛育成のパイオニア、PCエンジン番「ときメモ」の功績は色々あるとは思うけど、最も注目したいのが、恐らくゲーム史上初めて「2個買い」「3個買い」の馬鹿者共を多く輩出したことだ。
エンジンユーザーというだけでちょっと普通とは違うけど、やっぱ「遊ぶ用」「観賞用」「保存用」とかなんでしょうか。
よく分かんないけどどっかが違うらしいとかで、本体セットの限定版を買うヤツらですから、いや~まったくあの阪神○○ザも上手いことやりやがったな



さて、今回紹介するのは、SFCで発売された恋愛RPG「ラブクエスト」です。
このゲーム、漫画家弓月光の絵でパッケージや広告が載っていたので、なんとなく覚えている人がいるかもしれませんが、そんな甘い生活チックな第一印象が実はブービートラップになっているのがこのゲームの恐ろしいところ。
ストーリーは現代の東京を舞台に、マザコンで気の弱い主人公が、結婚式の最中に失踪した花嫁を捜して旅に出るといった内容なんですが、初めから終わりまで確信犯的差別主義変態性欲反社会思想に至るまでが台詞やシナリオに織り込まれています。
該当部分をいちいち列挙するだけで短編小説になってしまいそうなので割愛しますが、主人公も含めた全てのキャラクターが心に何らかの障害を持っています。

このままでも十分問題だらけで、よく任天堂が発売を許したなと思いましたが、開発中もっとヒドかったらしく、案の定相当な数の内容修正があったみたいで、例えばゲームセンターでそこの人物と話すと、皮肉のつもりなのか「この人のセリフは犯罪を助長するような内容でしたのでカットになりました」云々のお知らせが入ります。
他にも、どうみてもイベントそのものが引っかかって消滅したに違いない形跡などがそこかしこに見えて、このゲームのシナリオライターは、もしかしなくてもただの基地GUYなのではと思いました。

シナリオもシナリオですが、他のスタッフに関しては、グラフィックにしろプログラムにしろ、実はコイツらスタッフ全員RPGなんか愛してないんじゃないかと思わせるような作りです。
雑魚キャラのグラフィックなど、弓月氏の原画に似せようと努力してる素振りすら見せてくれていません。
そもそも弓月氏本人が描いたのかさえ疑わしく、町の人もセリフや格好が変態野郎ばかりで、一応舞台は現代なんですが、何故か時々ブティックの店員やアパートの住人の中にどうみても人間には見えない連中が入っており、その辺りの説明は全くありません

戦闘システムは、モンスター相手に戦うのではなく、女の子にアプローチを掛けるといったニュアンスになっていてユニークですが、相手の女の子が退散する際に毎回違った肉声が入っており、「おぺろぺろ~ん」とか言って逃げて行くのを見ていると、何故か不意に自発呼吸が億劫になってきます。
これが町中だろうがドコだろうが、どんな場所で一歩か二歩で戦闘になるという、地獄のようなエンカウント率で発生します。
サウンドもサウンドで、東京を舞台にしてるからトレンディな雰囲気に持っていこうなどという考えこれっぽっちもなかったようで、「無責任シリーズ」を彷彿とさせるBGMと投げやりな効果音が、このゲームの世界観が妙にハマっています。

とてもスタッフ同士が相談しながらイベントなどを作っていった雰囲気など微塵も感じられず、まる監督のいないアパッチ野球軍のような無統制さ具合です。
しかし、モチベーションゼロのソフトと危険思想のシナリオに弓月氏と、こ混ぜちゃいけない洗剤を敢えて混ぜてしまったかのようなスタッフの反骨精神が、絶妙なスカムカルチャーに昇華しています。
このゲームの面白さは一発系とはいえ、ストーリー展開からディテールまで、こちらの常識を見事に外して思いがけない展開を見せてくれるところにあります。

ゲームの進行以外の世界観やセリフでプレイヤーを笑わせるのはギャグが全然笑えない桃太郎シリーズを見ても分かるとおり簡単じゃありません。
無茶苦茶ながらラストはちゃんと締めてますし、「真の狂気を演じられるのは理性である」笑アップ歌謡大作戦で山城新伍が言っていたように、奇ゲーを作るにはやはりセンスとか高いエスプリが必要ということでしょうか。

かつてSFCで「摩訶摩訶」というRPGがありまして、アッチはギャグの知的水準が低いので全然面白くなかったんですが、日本のゲーム市場もユーザーも、くだらないゲームを笑いながら楽しむといった遊び心を許容できるほど成熟してはいないので、当然といえば当然の結果になりました。
このゲームの業に魅せられた僕は、こんな邪悪なエンターテイメントに挑戦する馬鹿者共がもう出てこないだろうと思うと、残念でしょうがない
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七色音

マザコン気弱男に花嫁は戻ってきたのぉ?
ハッピーエンド☆なんてありえないし。っておもしろくないし。ってどうよっ。
by 七色音 (2009-05-15 09:25) 

waiai

うにゃ~、カオスの極み。
> シナリオに弓月氏、、、、、、
意外と悪くなさそうな気もしたりするんですけど(対若かりし頃の自分)
あぁ、歳がばれそうだ!!
by waiai (2009-05-15 13:03) 

雪猫

ときメモ・・・・・。漫画読んだくらいですかね。
ギャルゲーは基本やらないのです。
マザコンを主人公にするっていう時点で勇気を感じるゲームですね。

by 雪猫 (2009-05-15 16:16) 

o-keiママ

ご訪問・niceありがとうございました^^
by o-keiママ (2009-05-15 17:03) 

mai

恋愛ゲームはやったことないんですよね。
確かによく分からない様なゲームにチャレンジする人は少なそうです。
レビューを見て購入を考える人もいるし。
中古品店で安く売っていたら買うかもしれませんけど(^_^;)

by mai (2009-05-15 19:23) 

Kimukuta

>716010
詳しく内容を書いていないことから、どんな内容だったかをあんま覚えていないんだなと察してくれて良いw

>waikiki
ハイ、まずは30歳以上確定w
ちなみに弓月氏は作画のみの担当ですよw

>雷猫
ギャルゲー原作のアニメは見るけど、ギャルゲーはプレイしないんだねw
まぁ、RPGというジャンルだから、レベル1はマザコンなのが順当のような気もするw

>no-keiアア
イエ家いえYEAH!

>nai
俺は一応馬鹿ゲーム臭いモノに関しては、好き嫌いせずにプレイしてるかな。
ワゴンセールのゲームは当たり外れがあるものの、宝の山だよw
by Kimukuta (2009-05-15 22:49) 

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