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魔王連獅子 [おもしろ日記]

また消えた…
この前に消えた記事を、懲りずに再度アップしようと頑張ったのに、この有様ですよ。
神様、私が何か悪いことをしましたか?
…うむ。
思い当たるフシが少なからずあるのに気が付いたので、このトラウマは早々に忘れることにして、三度目の入力作業をしてやろうではないかっ!

さて今回は、大味な洋ゲーなんてクソだ(他意無し)、ノーモアヒロシマ、ヤンキーゴーホーム!なんて思ってる国粋主義者の時代劇ゲームファンの君に応える奇作「魔王連獅子」を紹介しちゃおうかなっと。




欧米人は日本が大好きです。
勿論、エコノミックアニマルのイエローマンキーなんかのことじゃありません。
忍者と食い物がです。

このゲーム、同類多数の時代劇ゲームのようにハラキリスキヤキフジヤマテイストでエキゾチックムードを醸し出そうという企みを持ったゲームですが、差別化を図ったのかゲームの世界観に歌舞伎をフィーチャーしています。
真面目に作れば京文化溢れる絢爛豪華かつ風光明媚な美々しいグラフィックイメージが出来上がるハズなんですが、制作者が歌舞伎に対して何か個人的な恨みでもあるのか知りませんが、明らかに日本化を捻じ曲げて普及させようという動きが見えるのは何故でしょうか。
基本的な攻撃はパンチとキックというような取り立てて何の特徴もn……じゃなくて、初めての人にも分かりやすいゲームシステムなんですが、当時作られた同種のモドキゲームと同様に「基本的にオリジナルにあるモノは全部ある」的なシステムです。

一面の背景は五条橋みたいな場所で、攻撃アイテムのうち、飛び道具なんかは小道具で使うような扇。
んでもって雑魚敵には歌舞伎風の弁慶とか鎧武者もいます。
大体ここらへんで歌舞伎世界をゲームの参考にするのは終わりです。
後は忍者と相撲と寿司が飛び散るバカ世界が展開されます。
この間違いまくってるゲームを見たら、猿之助先生とかに名誉毀損で訴えられそうな、いや是非訴えて欲しいと思う内容です。
大体、鬼は兎も角、なんで力士の肌の色まで紫色にしちゃうんでしょう。

一応、特殊攻撃もあり、手に入れた巻物アイテムの数で必殺技がパワーアップします。
第一段階が巨大な釣鐘が落ちてきて鐘を鳴らすという、バカながら迫力のあるエフェクトなんですが、第二段階では何だかお小水のような頼りない雷で、第三段階になると画面が揺れるだけのただの地震です。
パワーアップする度にドンドン地味になっていくという三段逆スライド方式の演出理論がゲームデザイナーの持久力の無さが感じさせてくれますが、こうしたゲームは何故かメガドラ(メガドライブというセガの家庭用ゲーム機)が先天的にベストマッチする印象があるんですが、僕の気のせいでしょうか。

加えてストーリーも凄い。
「時は江戸末期。KABUKI界(なんだそりゃ)の支配を目論む『闇KABUKI』は、禁断の裏KABUKIの芸により、正統派KABUKI界に挑戦してきた。暗黒のKABUKI POWERによって危機に陥った頭取達は、富士山に封印されている伝説のKABUKIソルジャー白獅子、赤獅子兄弟を解き放つ」という、今時ヘキサゴンでも出てこないような斬新な作文ですが、KABUKI界と敢えてアルファベットを使っていながら全然垢抜けてないトコなんかが大変素晴らしい限りです。

しかしながら、このゲームがどのような販売戦略を持っていたのか、全く謎です。
サムスピ(侍スピリッツ)なんかは東アジア地域特有の湿度の高い残虐さと陰鬱さを同居させた素晴らしい世界観が世のオタk……若い世代に受け入れられたんですが、このゲームの広告やパッケージの主人公の絵は気味の悪いSDキャラで、明らかに最初から敬遠でいこうと消化試合丸出しの確信犯的なイラストです。

新作情報記事で初めてこのゲームを見た時に、こんな糞フザけた国辱ゲーム、一体どこのDECO(データイースト)が作ったのかと思ったらアラ大変、あのタイトーじゃないの。
一般常識を備えた企業ならば「お前アホちゃうか」と絶対そのまま速攻シュレッダー行き確実の企画書ですが、そこはそれタイトーのこと、家庭用通信カラオケの客はキャッチ・ザ・ハート出来なかったようですが、兎に角「いいんです僕はバカですから」と言わんばかりのゲームですが、その企画意図だけはユーザーにイヤというほど伝わります。

ただ、これを見た時、所詮ゲーム野郎の世代なんかの日本文化の理解なんてタカが知れたもの、これ以上他にアピールさせるモノがあったら逆に教えてほしいぐらいだというような制作者の開き直りの主張が感じられます。
実はこのゲームの最大の見所は、ゲーム世代に対して失われゆく日本文化への興味と危機を訴えているトコなんじゃないかと考えさせられました。
ま、僕の勘違いなんでしょうけど。
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がんばれギンくん [おもしろ日記]

この記事が公開されている頃には夜勤真っ只中の予定(ちなみに、この記事を書いてるのは21日の0時半)。
予定っていうのは、実はパンデミック吹き荒れる神戸の町に遊びに行ったからなんですねー。
なんか風邪っぽいような感じで喉に違和感があるのが懸念材料ですが…(ぁ
…あ、なんか咳も軽く出てきた。
是非出勤して、同僚に感染させて治さなければ!(何

神戸の町は人手も若干少ない感じで快適でした。
なんかマスクしてる人だらけでしたが。
マスクは感染予防については科学的に立証されたモノではなく、他人に感染させるのを防ぐ為にマスクを着用させることはあっても、予防で着用するのは日本だけ。
マスクが売り切れてる報道があるのも、いいようにマスコミに操られてるだけで馬鹿すぎますわよね。



それはそうと今回は、かつてAOUショーで公開され、一部の熱狂的な支持の裏で危うく世のディストリビューターにテクモの業務用ゲーム事業の灯を消されそうになったという、当のテクモにとっても異色というよりは異端児。
ゲーセンでも1、2日ほどしか稼動しているのを見たことがない幻のカルトゲーム、それがこの「がんばれギンくん」です。
多くの読者様は「何それ?」というに違いありませんが、あるベクトルでは「スターフォース」を凌ぎさえするこの傑作、不条理アクションゲーム集なんです。

プレイヤーは殴り描きの人間とカエル「ギンくん」「ハムくん」で、敵というかボスというか、お邪魔キャラの「ガツガツ」がおりまして、世界観は全く分かりませんが、とにかくヘタウマを目指してイマイチ泥臭くなってしまった殴り描きの線画キャラクターが、ウゴウゴルーガにモンティパイソンをミックスさせていい加減に仕上げた感じの数々のミニゲームを双六形式で進んでいくというゲームです。
このミニゲームは意味不明と投げやりさが絶妙なバランスでミックスされた不条理アクションゲームで、タイトルを書き出す方が手っ取り早いので列挙させると、「ふとうでしとう」「ラッコさん部隊」「オレとジャンプとメタンガス」「クマちゃんムチの味」「赤ちゃん危機一髪」「カレーの王様」「つりバカ必死」「しかってしかばね」「ロケットずし」「牛と赤マント」「ゲッターギン」「ユキヤマン」「だるまさんのふんどし」……。
あまりにもミもフタも無いタイトルで、もう青年マンガ雑誌の最後の4コマ漫画のようですが、大体ノリは理解してくれたかと思います。

例えば「ベルギー消防団」は、爆弾の導火線の火を早く消さねばならないんですが、消すのはオシッコです。
「大砲でドン」は、正確に「GO]というヒロミの掛け声に合わせて大砲を撃ち合うというゲームですし、「泣いてないよフラメンコ」は落下してくる巨大なハイヒールをロケットで撃退するという内容です。
重ねて言いますが、今ご説明した内容は全て実在するゲームの通りであります。

1つ1つのゲームは非常に尖がったアイデア、しかも盛り沢山で面白いんですが、何故100円を突っ込んで遊ぶ気になれないのかが不思議です。
ただ、このダラダラしたムードに何も考えずに浸っていると、大体20分を過ぎた辺りから脳内麻薬物質が染み渡るような心地よさが襲ってきます。
この手の予定調和拒否系企画には、企画者としてチャレンジ精神という名の山師的根性が感じられ、僕の密かな楽しみとしてソレナリにやり甲斐があるんですが、営業にしてみればこんなモン一体どないして営業すりゃえーんじゃい!っていう苦悩が偲ばれて、思わず涙を誘います。

さて次の質問は「ギンくんって一体何者なんでしょう?」。
はい、お答えします。
ギンくんってのはテクモに実在する開発部のヒトの名前なんですねー。
ちなみにハムくんとか他のキャラクターも元が存在するらしく、なんでもこのゲーム、開発部での事前社内評価はもの凄く好評だったらしいんですが、そりゃそうだ。
だって自分が出てんだもん
その開発部の露骨な組織票を真に受けた上層部が自信を持って営業にかけ、ロケテストのインカムを見て、ようやく我に返ったという集団真理におけるマインドコントロールの恐ろしさを象徴するかのような背景が存在してました。

しかし、このスクロール機能すらないクソ基板からも思いっきり在庫基板償却企画であった容易に察知することができますが、そのタイトな制約の中でこのような斬新な企画を打ち立て、見事に会社を騙しきったテクモ開発部に敬意を表するどころか、僕も頑張らなくっちゃという気にさせてくれます。

決してゲームの評価が低いワケではありません。
ただ、ゲーセンに来る連中が100円を突っ込む気にならなかっただけで、プレステかマックのソフトで2980円くらで売ってたら、意外とイケるトコまで行ったんじゃいかと思うのは、僕の偏った嗜好から来るものでしょうか。
まぁ、数々のヒット作を輩出した栄光の帝国管財。
思い起こせば「つっぱり大相撲」「ボンジャック」など、数々のクリエイティブな作品を世に出し続けてきたワケですから、そんなクリエイターにもたまには間違いもあるさ、というのが「がんばれギンくん」だったということでしょうか。
勿論、ファイナルスターフォースも何かの間違いだったんでしょう
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リペア専門家集団 [おもしろ日記]

僕がモグリで所属していた大学新聞の特集の中で、侍だか忍者だかのコスプレで戦ってるトコの写真が欲しくて、衣装を借りなきゃいけないことがありまして、僕達新聞部はそりゃもう色んなトコに電話しまくったモノでした。
そんな中で、歌舞伎役者の着ける衣装や獅子頭がなんとか手に入んねーかなって、松竹の衣装部とかに片っ端から電話したんですが、結局そこでも獅子頭とかのちゃんとしたモノはホントに歌舞伎で使ってるトコから借り受けなきゃいけないって言われちゃいました。

今になって考えれば非常に恐ろしい話ですが、TVや舞台でもよく拝見する、さる超有名歌舞伎役者様の事務所へ、こともあろうに衣装を貸してくれと、お伺いを立てました。
その時の事務所の話では、
「ウチはそういう所は本当に厳しいからね。場合によっちゃ、CMで使うって言っても断るよ。…で、何に使うの?」
まさか、大学新聞でコスプレ格闘の撮影で使うなんてフザけたような本当の話も出せるワケがなく、僕がさっき初めて電話で話したばっかりの松竹の偉い人の名前を持ち出すことを咄嗟に思いついて、
「*辺さんの紹介で、さる文化事業の撮影の為に是非貸して頂きたい。使用の目的は勿論歌舞伎の為ですよ、はっはっはー」
取り敢えず、後で幾らでも言い逃れが出来るような説明をして、なんとか、さる著名な歌舞伎役者様が実際に使用している獅子頭と般若の面を1日だけ貸してもらうことに成功しました。

そのお面も、あんまよく覚えてませんが、なんでもナントカ時代の某という偉い人が彫った由緒正しきモノだったそうで、届いた時には桐の箱に入ってたんですが、僕も当時20歳なりたてホヤホヤの糞坊主。
そんなオモチャが目の前に現れたらアンタ、遊んでみたくなるのが人の性。

早速、嬉々として獅子頭を着けて、お面被って首をグルングルン回して「メガローン!!」なんて、さる著名な歌舞伎役者様が見たら、体中の血管から血が噴き出てきて、もうTVキャスターと不倫なんてやってる場合じゃない程の馬鹿遊びをしてましたら、その時僕チンったらウッカリお面を落っことしてしまい、こともあろうにその般若のお面を壊しちゃったんですよ。
ツノは折れるわ、顔は真っ二つに割れるわで、まだ撮影もしてないし、明日には返さなきゃいけないわで、全員一頻(ひとしき)りパニックになった後、その場で僕達は幾つかの結論を出しました。

1.この際、般若の面は撮影に使わない。
2.般若の面は我々の手で修復して返却する。
3.このことは事務所には勿論黙っている。

さしあたり、お面の修復に着手することにして、まずは瞬間接着剤で割れたお面をくっつけたんですが、困ったことに何分と古い代物でしたので、木製だったんですけど内部がボロボロになってしまってて、折れた角の破片は粉々になってしまい、仕方が無いので角を木パテで新調することにしました。
冷静に考えれば、普通パテが乾くのに丸1日かかること位すぐ判断できたんでしょうが、全員焦っていたんでしょう。
まだ乾いていないブヨブヨの角に色を塗り始めてしまいました。
しかも、プラカラーの金で。
ちなみに元のお面は漆塗りです。
プラカラーとじゃ光沢があまりにも違いすぎるのは小学生でも分かりそうなモンですが、周囲も既に半分以上塗ってしまった状態で気付き始め、

「…きむくた君、これじゃあまりにも光沢がバレバレじゃない?漆とプラカラーじゃやっぱ無理があるって」
『うーん…、だったら全て同じ光沢に統一するしかあるまい』
「…は?き、きむくた君、まさか…」
『全部プラカラーで塗り直すんじゃい!』
由緒ある漆の光沢は、みるみる田宮プラカラーのケミカルな光沢に変わり、結局完成したのは、片方の角だけ触るとプヨプヨと柔らかい、夜店のお面のような般若の面でした。

取り敢えず僕達は何事も無かったかのように桐の箱に戻して、そのまま送り返してしまいましたが、バレた時のことを思うと恐ろしくて、あれからその事務所には全く連絡してませんけど、僕達の塗ったあの由緒ある般若のお面、さる著名な歌舞伎役者様は今でも使ってらっしゃるんでしょうか?





えーっと、この記事は時効が成立してるんでしょうが、ここんとこの世間一般の風潮から考えても社会的制裁が怖いので速攻消す予定ですw
この記事を読んだ方は運が良いのか悪いのか知りませんけど、とにかく読んだ内容を忘れるべくバットを用意して後頭部を撲殺する勢いで数回殴打するとか、僕(私)は何も見てませんとアイスピックか何かで目を潰すとか、4階以上の高さから「I can fly」と叫んで飛び降りるかしていただいて、決して目撃者として証言なさらないように強くお願い申し上げます。
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64大相撲 [おもしろ日記]

えーと、記事の更新時刻を変更してみた。
閲覧数やnice!数やコメント数にもカウントが影響するのかな~と思って。
カウント集計時間が24時間になると、ひょっとしたら先に挙げた3つの結果も変わってくるのかなと。
あんまり積極的に営業活動してるワケでもないので、そんな大して変わらないような気もするけど、午前0時更新にしてるブログが多いから、興味本位の好奇心ということで1つ。

まぁ、これをすると夜中にゆっくり更新できないというネックがある。
以前の朝7時更新ならばTVに夢中になってて更新が遅れても、ちょいと睡眠不足になるのを覚悟して夜更かしすれば間に合ったけど、この場合は逃げ道がないんですけどね。
なので、今後も続けるかというと分かんないトコもあるんですが、管理画面上での結果如何で目を見張る効果が表れた場合は勿論そのまま0時更新にする…かも。





この日本のゲーム業界の中の独自性として、その数こそ少ないものの、確固たる地位を確立しておりますのが「相撲ゲーム」というジャンル。
大きく格好良いチカラビト達の様式美に、僕達神国日本人にはもう無条件に滾(たぎ)るモノがありますよね。
10年ほど前、僕の友達(イスラエル人留学生で兵役義務の為に帰国してそのまま)と一緒に「大相撲ダイジェスト」を楽しく観ておりました時、事もあろうにそのクソ外人、「きむくた、あんな醜いデブ同士が裸で抱き合ってる姿を見て、一体ナニが面白いんだ?」などとマジ顔で抜かしやがりまして、『ナンダヨォォ!バーカバーカバーカバーカ!そんな事言ってるからお前ら千年(以下自粛)』と、一頻(ひとしき)り口論になりましたが、ことゲーム世界に於きましても相撲のルールを格闘ゲームのフォーマットに置き換えたり、相撲取りの独特のスタイルや儀式を面白おかしく茶化しただけで、中身の方はサッパリという駄目ゲームばっかし。
大体、ただ裸のチョンマゲデブが円形リングの中で押し合い投げあいしてりゃ相撲だと思ってるトコなんかが、もうホントにダメなヤツらなのよね。

あの日本古来の様式美の中で繰り広げられるパワー&マネーゲームを何故再現しきれないんでしょうか。
ここ一番で白星を拾いたい時に、相手力士の部屋へ付き人にダンボール一杯の札束持たせて挨拶行かせたり、朝起きたら自分の頭の上で兄弟子が肥え過ぎが原因で冷たくなっていたり、稽古でかわいがり過ぎて便所で首吊(以下略)。
そんな中、「相撲」に何故か「恋愛育成」と結びつけて、尚且つソレを「マジで」作ってしまった驚異のゲーム、それが今回紹介する、この「64大相撲」です。

ニンテンドー64発売当初において、その中でもただでさえ地味なジャンルのクセに一際地味なパッケージで、(こんなに見た目が弱くてホンマ大丈夫かいな?)と客の方に余計な心配をさせるソフトではありましたが、その中身の狂った具沢山ぶりは非常に素晴らしく、「横綱を目指しながら女の子と出会い、栄光と欲望を手に入れてゆくどす恋ジゴロ系ポリゴン恋愛育成相撲アクションゲーム」という、非常に斬新かつ超欲張りなゲーム内容で、こういうのは誰でも一発ギャグで思いついたりはしても、まさか本気でやるヤツが出てくるとは。

しかもアンタ、今のPS3みたいに開発負荷がとにかく高いN64じゃ、そこらのプレステ(1)の「まー軽く作って損しなきゃオッケー」的な志の低い作り方は出来ないんです普通は。
コレをやろうと言ったヤツもアホですが、それを許した方も相当なモンだと思いましたが、ゲームシステムは基本的に毎回相撲を取ってパラメータを上げ、それにより女の子等のイベントが発生して繰り返していきながら、高感度と番付でマルチエンディングを迎えるというものですが、このゲームの物凄いところはイベントといっても三択などといった甘っちょろいシステムなど1つもなく、この女の子含めて全てに関与する力士のパラメータ操作が、全て取り組みの決まり手によって決定するという仕組みになってまして、女の子の種類でもスチュワーデスからTVキャスター、はてはライバル部屋の娘というちょっとグッとくる設定などありますが、この何故か段々愛らしく見えてしまう3頭身ポリゴンギャルをゲットする為に、今場所は押し相撲中心で行こうとか、いい加減かわし技も覚えないとなーとか妙にヤル気にさせられ、「自分は相撲を取ることでしか自分を表現出来ないッス!」という、純情若手力士の心情を憎いまでにゲームのモチベーションに昇華させております。
しかも、女の子のイベントが「自分の乗った飛行機にハイジャックが発生し、偶然乗り合わせたスチュワーデスの彼女を助ける為、犯人達を大空へうっちゃりをかける」など、不条理なイベントが大量に入っており、僕チン異常な感情移入をさせられました。

でもって、肝心の操作性はというと、結構スピーディーな操作が快感で気持ちいいんですよ。
基本的に3DスティックとCボタンだけですが、単純な操作性に相手との間合いや土俵の位置での技の出し合い、かわし合いで如何に自分のイメージ通りの相撲が取れるかとか真剣に稽古したり、ライバル達との砂漠や南極、はては宇宙空間での野試合という現実感のなさっぷりが相撲ゲームとして、違った意味での奥深さを醸し出しています。

また、中に多彩なミニゲームが入っておりますが、あんたら相撲を好きか嫌いかドッチやねん!
小島から落ちないように牛や犬などをかわしながら寝ている力士をゴロゴロ転がしていく「昼寝でごっつぁん」とか、怪鳥に捕らえられた力士が空高いトコから落とされてトランポリンで風船を割っていく「ジャンプでごっつぁん」など、力士の尊厳を破壊した奇怪なゲームが満載されております。
この「64大相撲」という一見面白くもなんともない普通っぽいタイトルの裏に、こんなネジの外れた本気の作りが潜んでいようとは、果たして皆様想像できましたでしょうか。
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里見の謎 [おもしろ日記]

妹の結婚式が来月の橋梁日とボーナス支給日直前に開催されることもあって、全社一斉休業期間中は家に引きこもってるつもりなんですけど、折からの橋梁工事の影響でTV番組視聴や録画番組消化や映画視聴やゲームをしてても音声の聞き取りに大いに支障が出まくりで、重機による不快なキャタピラ音やボーリングの音(穴掘り)や振動にイライラ感は際限なく募りっぱなし。
ふて寝しようにも寝ることさえママならないので、もうイヤ!と工事が終わるまでドコかに避難しようかと思ったら、駐車場の出口で工事中。
をいっ!
確かに仕事は休みということは言ってるけど、出かけないとは言っとらんぞ!



…というワケで、漸(ようや)くPSゲームソフトが登場です!
今回はタイトル過剰の狭間に生まれた妖怪人間のようなRPG「里見の謎」をご紹介です。
水中メガネをつけたやけにブサイクな少年が妙に記憶に残るパッケージイラストですが、なんとパッケージには「オススメRPG」のシールが!
よく見ると、それは店でもソニーでもファミ通でもなくメーカー自身が貼ったものであることが分かりましたが、良いのかこんなことして?

さて、パッケージ裏に記載されているキャッチコピーを見ると、画期的な新機能が満載されているではないですか。
新機能D.C.B.S.(ダイレクト・コマンド・バトル・システム)による、白熱の戦闘シーン。
新機能P.M.L.S.(プログレッシブ・マップ・リンク・システム)による快速の縦スクロールRPG
新機能F.E.C.S.(フラッシュ・エンカウント・コントロール・システム)による従来のCD-ROMの常識を覆す、マップからバトルへの瞬時の切り替え!
○心・技・体バランスにより変化する「なりわい(職業)」。
○物語を盛り上げる、極上の音質と音楽表現

言ってる意味がよく分からんが、とにかく凄い自信だ。
この野郎、よっぽどJAROにチクってやろうかとも思いましたが、ここまで言われりゃ買わない手はありません。
でもってソレが間違いの始まりでした。

ゲームは凄まじい内容です。
「悪のカルト集団ヌーヌーが蔓延(はびこ)り、自然界のバランスが崩れ始めている世紀末ムードの現代、主人公夢若は母親と二人で暮らしていましたが、ある日謎の壷を拾ったことをキッカケに、少年夢若は自分の運命と謎を探るべく、時の流れをさかのぼるのであった」という大筋ですが、壷を拾って家路に向かうとマップが縦にしか移動しません。
これが新機能M.P.L.S.!
普通、元々あったものを外したことを新機能とはいいませんが、これなら確かに道に迷うことはありません。

すると突然、夢若は体の変調を感じます。
「母さん、僕、頭が変になっちゃったよ」。
さっき拾った壷を見せると何故か母親は狼狽して、「この壷は!とにかく今日はもう寝なさい」。
次の朝、起きると書き置きが。
「夢若へ。母さんはワケあって旅に出ます。しばらく帰ってきません。あなたはもうだいじょうぶ!ラブリーと力を合わせて行くのですよ!」。
ヤカンの火点けっ放しでドコ行ったんだよ母ちゃん!

街へ行き、問題の壷のデータをコンピュータにアクセスしようとすると、女の子が登場してきて夢若を邪魔します。
「アンタあたしに何の断りもなくタカタカタカタカやってるんじゃないよ!ノコギリ山のふもとで待ってるわ!来ないとアンタが欲しいデータは諦めるんだね!私はイズミ。覚えておきな!」
こんなヤツばっかしかこの世界は!

妙に不安な気分にさせるデザインのモンスターとの戦闘の切り替えは滅茶苦茶速いです。
単にマップ単位で一発読みしてるだけだと思いますが、敵が全くアニメーションしません。
メッセージが平仮名がちなのもメモリを軽くさせる為でしょうが、このゲーム、32ビットゲームのクセに残りの24ビットは一体どこに落っことしてきちゃったのかと思いますが、戦闘コマンドはボタン一発操作で簡略化してあり、このテンポの良さに関してだけいえば、そこらのソコソコの出来のRPGよりも遥かに素晴らしいですが、その分負ける時も秒殺。
ちょっと歩くと敵が強くて全然勝てません。
次の瞬間、タイトルへ直行して、セーブしてないと最初からやり直し。
こんなに凶悪な殺意を感じるのはドラクエⅡの首狩り族以来ですが、街の道場へ行ったら行ったで「修行しますか?」と聞かれた瞬間、まともや秒殺、次の瞬間タイトルへ。
やっとの思いでイズミの元へ到着すると、「いつまで待たせるつもりなの!」アンタちょっと生意気なのよ!覚悟しな!」。
またもや一瞬で秒殺されて次の瞬k(略)。

ちなみに術やアイテムなど、それぞれの戦闘手段で得た経験値でキャラクターの呼び名が変化します。
最初は「よわむし」とかですが、経験値が最大にもなると「てんかいち」。
無意味に経験値を上げるのが大好きな僕には格好の目標です。

その後、何故か時間をさかのぼり、安土桃山(?)時代で夢若の出生の秘密に触れながら、柳生十兵衛やらカッパやらを仲間にしながら冒険していきます。
話は気が狂いそうになるほど無茶苦茶なので割愛しますが、「里見の謎」というくらいだから里見八犬伝と関係あるのかと思うでしょ普通。
犬もいるし。
でも、それはこのゲームのことを知らない素人考えで、全く関係ありません
オチは宇宙人です。
しかも母ちゃんまで。

ラスボスとの戦闘の際、突如今までの雰囲気をブチ壊す音楽が流れ、「ヨゾラノ~ムコウニ~(否SMAP)」って、歌ってるよぉぉぉ!
これか、極上の音質と音楽表現は!
おそらくスタッフみんな良かれと思って本気で作ってるんでしょうが
ナチュラルアシッド溢れるこのゲーム、まだ辛抱強く中古ショップを回れば、このブログで扱う他の馬鹿ゲームよりかは数百倍は入手しやすいと思います。

時に母さんは最後まで姿を見せません。
一体どうしちゃったんだ。
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ラブクエスト [おもしろ日記]

世の中間違っちょるんじゃないかと思うほど恋愛ギャルゲーが出まくってるけど、購買するコアユーザーが18歳以上のクセしやがって、今時チューもナシ、ヤリそでヤラないBOYS BE…な内容で、よく健全な肉体を持つスケベな若い衆が納得するモンだと思う。
普通に考えりゃ、そのままエロゲー化するのが当然かと思うけど、僕の周りの重度のギャルゲーマー(元ときメモラー)にそう言うと、僕はまるでサタニストかのように非難されるので、これ以上深く言及するのは控えよかな。

しかし、恋愛育成のパイオニア、PCエンジン番「ときメモ」の功績は色々あるとは思うけど、最も注目したいのが、恐らくゲーム史上初めて「2個買い」「3個買い」の馬鹿者共を多く輩出したことだ。
エンジンユーザーというだけでちょっと普通とは違うけど、やっぱ「遊ぶ用」「観賞用」「保存用」とかなんでしょうか。
よく分かんないけどどっかが違うらしいとかで、本体セットの限定版を買うヤツらですから、いや~まったくあの阪神○○ザも上手いことやりやがったな



さて、今回紹介するのは、SFCで発売された恋愛RPG「ラブクエスト」です。
このゲーム、漫画家弓月光の絵でパッケージや広告が載っていたので、なんとなく覚えている人がいるかもしれませんが、そんな甘い生活チックな第一印象が実はブービートラップになっているのがこのゲームの恐ろしいところ。
ストーリーは現代の東京を舞台に、マザコンで気の弱い主人公が、結婚式の最中に失踪した花嫁を捜して旅に出るといった内容なんですが、初めから終わりまで確信犯的差別主義変態性欲反社会思想に至るまでが台詞やシナリオに織り込まれています。
該当部分をいちいち列挙するだけで短編小説になってしまいそうなので割愛しますが、主人公も含めた全てのキャラクターが心に何らかの障害を持っています。

このままでも十分問題だらけで、よく任天堂が発売を許したなと思いましたが、開発中もっとヒドかったらしく、案の定相当な数の内容修正があったみたいで、例えばゲームセンターでそこの人物と話すと、皮肉のつもりなのか「この人のセリフは犯罪を助長するような内容でしたのでカットになりました」云々のお知らせが入ります。
他にも、どうみてもイベントそのものが引っかかって消滅したに違いない形跡などがそこかしこに見えて、このゲームのシナリオライターは、もしかしなくてもただの基地GUYなのではと思いました。

シナリオもシナリオですが、他のスタッフに関しては、グラフィックにしろプログラムにしろ、実はコイツらスタッフ全員RPGなんか愛してないんじゃないかと思わせるような作りです。
雑魚キャラのグラフィックなど、弓月氏の原画に似せようと努力してる素振りすら見せてくれていません。
そもそも弓月氏本人が描いたのかさえ疑わしく、町の人もセリフや格好が変態野郎ばかりで、一応舞台は現代なんですが、何故か時々ブティックの店員やアパートの住人の中にどうみても人間には見えない連中が入っており、その辺りの説明は全くありません

戦闘システムは、モンスター相手に戦うのではなく、女の子にアプローチを掛けるといったニュアンスになっていてユニークですが、相手の女の子が退散する際に毎回違った肉声が入っており、「おぺろぺろ~ん」とか言って逃げて行くのを見ていると、何故か不意に自発呼吸が億劫になってきます。
これが町中だろうがドコだろうが、どんな場所で一歩か二歩で戦闘になるという、地獄のようなエンカウント率で発生します。
サウンドもサウンドで、東京を舞台にしてるからトレンディな雰囲気に持っていこうなどという考えこれっぽっちもなかったようで、「無責任シリーズ」を彷彿とさせるBGMと投げやりな効果音が、このゲームの世界観が妙にハマっています。

とてもスタッフ同士が相談しながらイベントなどを作っていった雰囲気など微塵も感じられず、まる監督のいないアパッチ野球軍のような無統制さ具合です。
しかし、モチベーションゼロのソフトと危険思想のシナリオに弓月氏と、こ混ぜちゃいけない洗剤を敢えて混ぜてしまったかのようなスタッフの反骨精神が、絶妙なスカムカルチャーに昇華しています。
このゲームの面白さは一発系とはいえ、ストーリー展開からディテールまで、こちらの常識を見事に外して思いがけない展開を見せてくれるところにあります。

ゲームの進行以外の世界観やセリフでプレイヤーを笑わせるのはギャグが全然笑えない桃太郎シリーズを見ても分かるとおり簡単じゃありません。
無茶苦茶ながらラストはちゃんと締めてますし、「真の狂気を演じられるのは理性である」笑アップ歌謡大作戦で山城新伍が言っていたように、奇ゲーを作るにはやはりセンスとか高いエスプリが必要ということでしょうか。

かつてSFCで「摩訶摩訶」というRPGがありまして、アッチはギャグの知的水準が低いので全然面白くなかったんですが、日本のゲーム市場もユーザーも、くだらないゲームを笑いながら楽しむといった遊び心を許容できるほど成熟してはいないので、当然といえば当然の結果になりました。
このゲームの業に魅せられた僕は、こんな邪悪なエンターテイメントに挑戦する馬鹿者共がもう出てこないだろうと思うと、残念でしょうがない
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TAO~道~ [おもしろ日記]

さてさて。
皆様はゴールデンウィークも終わって、いつもと変わらぬ日常に辟易としてる今日この頃なんでしょうが、俺の会社はまたもや全社一斉休業です。
大丈夫か、この会社?
まぁ、株価がドンドン上がってきてるし、設備投資の受注も増えてきてるという話も聞くので、今年中に景気が浮揚する目も出てきたので(不況前の水準には戻らないだろうけど)、こういう一斉休業なんてのはそろそろ終わりなのかもなと思ってみたり。

この一斉休業期間中に、なんとか定額給付金の申請をしなければw
面倒なんで放置してたんですよね。
実は前回の一斉休業の時に申請しようと思ってたんですけど、急遽出張が入ったモンだから延期したんですよ。

それと、一体誰が漏らしたのか、ラブホ宿泊の件が上にバレて軽く問題になったりしてて、出張の時の宿泊費用の見直しに動いているらしく、経費削減の大号令の下で領収書必須になる模様。
今までは宿泊費用は一律で支給されていて、節約で安いトコに泊まればラッキーなシステムだったんですけど、出張がおいしいモノではなくなった。
うーん、つまらん会社だなぁ。



それはさておき、今回紹介するのはバップから発売されたファミコンRPG、「TAO~道~」です。
なんかタイトルだけ聞くと、まるで拳法系大河RPGのような印象を受けますが、なんとこのゲーム、箱にも書いてある通り、「究極の世紀末ロープレ」なのです。
これはまさにこのゲームの存在自体が世紀末です。
電源を入れた瞬間、ファミコンが壊れたかと思うような音程のタイトルBGMが流れ、僕の世紀末ムードはゼロヨンの如くアクセル全開で急加速していきます。

このゲームのストーリーはムー情報とイカガワ宗教知識の煮凝りのような世界観で、「世界の終わりに怯える人々は宗教を心の支えにしていました。そんな時アンゴルモアの村に隕石が落ち、中には魔王ヒスターが入っていて、世界は一掃荒れ果ててしまいました。主人公は大僧正から八卦を探すことを命じられ、謎の宗教団体などと絡みながら永遠の命を得る三宝を授かり、人類最大の危機を救う」という確信犯的な内容で、基本的に我慢強い僕でもシナリオライターにネリチャギを入れたくな程難解です。

スタートして何やんなきゃいけないのか分かるのに3時間。
操作はコマンド表示が全部それぞれ漢字一字なんですが、いつまで経っても覚えられないぐらいコマンドの名前がマニアックです。
移動方法も、時は現代と言っておきながら、駅に行くと列車ではなく、何故恐竜に乗っていくのか謎です。
それにしても、仏教やキリスト教らしき教会がメタメタになっていて、まだ廃れていない教会の名前が「オーム大聖堂」なんて出てくるのは、ただの偶然でしょうか。
メッセージの中には輪廻転生だのチャクラだの、攻撃技にも何かインドっぽい名前が付いてるし、最強技ポアだったらどうしようかと思いました。
大丈夫か、バップ!?
ゲームをクリアする頃には何か別の価値観がサブリミナルされてるんじゃないかと心配になっちゃったぞ!
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東方見文録 [おもしろ日記]

イヤ「竜が如く4」凄クイイネ。
良イ子ノ君タチ全員是非買オウ!
実はまだ未開封だけども。
読者の皆様、今回はこんなモンで勘弁して下さい。

…というワケで、きむくたリンダ困っちゃうくらい多忙の為、早速ゲームの紹介しちゃうよん。
そんじょそこらの自称不条理カルトゲームの遥か彼方に位置するファミコンソフト「東方見文録」でーす。
システムは2人のキャラクターで進むコマンド総当たりのアドベンチャーゲームで、邪悪な「新鬼ヶ島」とでもいうのでしょうか、現在では発売不可能な程問題発言の嵐です。

初めて親に買ってもらったゲームがコレだった子供は、もう不幸としかいいようがありません。
ドラえもんだと思ったら、ジョージ秋山のアシュラを読まされたようなモンです。

今更手に入らないだろうし、モノがモノだけに、全ストーリーを説明しますと、東南アジア大学4年生「東方見・文録」が卒業旅行にタイムマシンを発明し、マルコポーロに会ってジパングへ行くところから始まります。
ちなみに主人公のブンロク及びキャラクターは殆ど欠陥人格ばかりです。
マルコとその親父がフビライ・ハーンに会いに行く途中、いきなり登場したブンロクに驚愕して小人症のようになった父親に代わって、マルコとブンロクは一緒に旅を続けます。

取り敢えず宿屋に向かうと、そこの主人はデビッドリンチ張りの気味の悪いピーピング趣味のホモ親父でした。
翌朝、荷物を盗まれたことを知った2人。
やがて教会に辿り着き、偉そうなジジイに意味無く殴りかかろうとしたら、ハレルヤのBGMと共にアッサリとゲームオーバー。
無闇に殴ろうとすると「あなたはカワマタブンジですか」と聞かれますが、一字違いとはいえ使って大丈夫なんでしょうか。
意味が分からない人はコリン・ウィルソンや死体写真の本を持ってる近所のお兄さんに聞いてください。

砂漠を越えて聖なる油を取りに行くと、そこでさっきのホモ親父が襲ってきて、勢い余ってキリスト像の股間に傘を突き立てると、ギャーッという悲鳴と共にキリスト像の目が光って奇跡が起こり、キリスト像がホモ親父にライダーキックをお見舞いしました。
ここで第1章が終わりです。
そしてマイムマイムのBGMにのって出たコンティニューパスワードが「なんじゃこりゃアア!」。
このゲーム、全5章の章単位コンティニューなんですが、埴輪だの目玉だのと組み合わせが無意味で文章化困難なパスワードから、純粋無垢なユーザーに必死で書き取りをさせる姿を想像しては、ほくそ笑む制作者の底意地の悪さが伺いしれます。

その後、砂漠で襲われ一人になったマルコは寝たきり海の老人から魔法のランプをゲットします。
ランプの精はインド労働基本法がどーだ、深夜残業がどーだと、もーいちいち使うのが大変。
一方、邪悪な山の老人に洗脳されそうになるブンロクですが、飲み過ぎると下痢をする椰子酒で事なきを得て、ついでに山の老人もタマネギと椰子酒の化学変化で撃退します。

その後、2人は竜巻でまたもや生き別れになるんですが、マルコは謎の集団に捕まってしまい、そこで東方貿易の利権を独占する恐るべき陰謀を聞いてしまったのです。
その頃、ブンロクは小指の無いヤクザにぼったくられつつ、呪いを掛けられた王様の為に賢者を捜し当てたのですが、賢者とは反対側が恋人同士の阿修羅男爵のような木でした。
なんとかお互いに引き合わせて欲しいとの頼みに、ブンロクはチェーンソーで縦に真っ二つ。
お陰で賢者は死んでしまいますが、王様の呪いの秘密は解けました。

その頃、マルコはおひつじ様の黒ミサで生け贄にされていたのですが、なんとお羊様は巨大な梟(ふくろう)で、マルコとすり替わったランプの精が巨大梟に飲み込まれてしまいます。
その後、ランプの精が出てこないところをみると、さては本当に食われてしまったのか
ランプの精の体内の激辛カレーのショックで巨大梟は死んでしまいました。

その後、フリーキーな足を持つブス女の先導の下、砂漠に向かいますが、砂嵐には悪霊タンバが住んでいて死後の世界に引きずり込もうとするものの、なんとか切り抜けて元国の騎馬隊に救われます。
2人でそこで裏切り者のニコラスに崖から突き落とされますが、盗んだレースのカーテンでなんとか事なきを得て、グレートハンティングの如くトラにガリガリ頭から食われるニコラスでした。

復讐を終え、ようやく出会った中曽根元総理似のフビライ・ハーンが進出発言で、いざジパングに出発。
時は1281年の7月で、いわゆる第2回元寇弘安の役です。
歴史では神風が吹いて失敗するハズが、そのそぶりも見せません。
焦ったブンロクの遠隔操作によりタイムマシンが暴走し、神風どころか神風特攻隊がやってきて、マルコはゼロ戦の照射で必死の叫び虚しく消失しました

やっとの思いでジパングに辿り着いたブンロクは、そこであまりのドグラマグラのような世界に自我が崩壊します
めでたしめでたし。
以上、全て嘘偽りの無い実際のストーリーです。



パッケージだけ小綺麗で中身サッパリのゲームが多い中、あの大田蛍一氏のガロ的パッケージイラストに中身が全然負けてないのが凄い。
ゲームを終えて見返すと、実にストーリーに忠実なのか分かります。
またこのゲーム、異常に大量のBGMが入っていて、内容も「四季」から「ズームイン朝」まで滅茶苦茶バラエティーに富んでます。

このゲームが発表された当時、8ビットから16ビットへの過渡期にファミコンソフトは驚異的な発展を遂げ、ハードの表現能力を全く無視したような壮大なテーマや冒険的コンセプトの数々が登場しました。
ファミコンで夢野久作的世界を貫いた、このユーザー無視の排他的な制作姿勢が実現できたのは、案外あの当時が最もゲームが「作品」足りえた時代だったのではないかと僕チンちょっと思うのでした。
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大地君クライシス [おもしろ日記]

お笑いブログランキングで我がブログが原因不明で2位に落ちたことで、ちょいと暫くテキストで勝負して実験してみようと考えてみたりしてるワケなんですが、こんな形態は極めて苦痛。
記事の更新だけで2時間掛かる。
就労時間が8時間チョイ、通勤時間が往復で3時間弱(ご飯の買い物やコンビニでの立ち読み時間も含む)、家事や風呂に1~2時間、ブログ巡回に2時間、更新に2時間で、他の時間が大体7時間になる。

ブルーレイレコーダーのハードディスクが満杯なので、録画したヤツは速攻で見て消さないといけないし、これは死活問題なんですけど、そんなことしてたらゲームをするヒマが一切無いのだ!
現にここ2ヶ月近く、殆どプレイできておらず、未開封のゲームが既に5本もある。
休みの日なんか、日頃足りない睡眠を多めにとったり、用事をこなしたり、遊んだりで、殆ど普段と変わらない生活サイクルで、困ってるんですよね。



それはそうと、今回紹介するゲームはPCエンジンで発売された「大地君クライシス」です。
一応、このゲームは版権モノなんですが、テレ朝系で夕方にやってた「ヤーレンソーラン北海道」とかいう、みんなの歌みたいなヤツのキャラクターだったかしら。
確かこのゲーム、開発が遅れに遅れたのが原因なのか、発売された時にはTVのオンエアがとっくに終了していて、既に人々の頭から忘却の彼方に飛び去っていて、「大地君」というTVキャラクターもプレイヤーにとってはただの牛だったという、キャラゲーとしては重度のハンディキャップを背負っていました。
…が、しかしこのゲーム、一部の好事家(僕含む)にとっては、PCエンジン初期の名作の1つとして、今なお記憶に残る1本であるワケでして、農業系ゲームの先駆者的存在の戦略ファームシミュレーションなのです。

一般的に農業ゲームというとホノボノとした印象を受け、チマチマ野菜を作って売るという、こんなことが楽しいなんて、あぁやっぱり日本人は農耕民族なんだなぁと思ったりもしますが、実は楽しいのは最初だけ、後は単調で厳しい自然との闘いが待っているのでした。
基本的には大地君家族(ペット熊、鳥含む)が、荒れ果てた島でリアルタイムに火山灰を撤去してトマトとか作物を植え、実ったら売って金に換え、今度は木の苗を買って、その島の75%を緑に変えたらクリアーというゲームです。

話だけ聞くと淡々としたゲームシステムのように感じますが、そこがこのゲームの性質の悪いところ。
このリアルタイムっちゅーのがまた曲者で、ほっときゃトマトなんかみるみる腐ってゆき、全く気の落ち着く暇もありません。
それでもセコセコと畑を増やしていると、たま~にやってくる害虫みたいな敵キャラが、折角家族が苦労して取り除いた火山灰を撒き散らしに来ます。
ひょっとして彼らには彼らなりの生態系的な都合があってそうしてるのかもしれないな…と、ふと思いましたが、大地君の家族達はそんな彼らに対して情け容赦ありません
発見次第、まるで田舎の暴走族の如く家族全員(ペットの熊、鳥含む)でタコ殴りにゆきます。
それにしても大地君家族のペットで、鳥は兎も角、熊にしてみれば、大地君は飼い主どころかただの餌に見えて、彼の心境はなかなか複雑だったのではないかと妄想してしまいます。

そんな殺伐とした生活の中で、ほっとくとたまに小さい子供や爺さんなんかが、絶え間なく続く戦闘や過酷な農作業のおかげで過労死寸前になり、次々と倒れていきます。
なんか大地の恵みを受けて作物を収穫する喜びよりも、頑張って働いても全然ワリに会わないという、農作業のマイナーな部分だけを抽出して作ったかのようなシステムです。
第1ステージで無理をしてクリアしても、その時の資金でそのまま次のステージに移ってしまうので、最初に採算を考えずに刹那的にプレイしていると、ステージ2では最早トマト1株すら買えません
こうなると、もう何も出来なくなる致命的なシステムなんですが、大自然と戦う農業の厳しさが如実に表現されているといえば、そんな気がしてくるのは僕がやっぱりゲームマゾだからでしょうか。

今でも続編が作られている「牧場物語」が北の家族なら、この「大地君クライシス」はまるで7人の侍の野盗に襲われる農民のような印象です。
しかし、なんとかゲームにしようとワケの分からないボス敵を入れたりとか、悪戦苦闘した痕跡がそこかしこに見えてくる挑戦的なタイトルは、昨今ないパイオニア精神を感じさせます。
基本的には、あまりの内容のストイックさに決して万人向けではありませんが、「刹那的なホノボノさ」というウナギに梅干しのような快感が味わいたいという通好みの方に、このゲームをお薦めします。

時にストーリー設定はプルトニウムがどうとか魔女がどうとか元ネタをまるで無視したストーリーがあり、特にゲームにも関係が無いので割愛しますが、発売時にはエコロジーという言葉も結構露出していたようです。
ちなみにこのゲーム、発売時から結構その斬新なシステムが注目されていたのか、確か当時のPCエンジン専門誌に開発者のインタビューが掲載されていて、「このゲームを通じて自然の大切さ、エコロジーを訴えたい」というようなコメントが書いてありました。
それを読んだ時、「地球に優しくない産業ベスト5に入りそうなゲーム業界にいながら何ぬかしてやがる。こんな産業廃棄物使って環境破壊をテーマにしてるなんて、なんか説教強盗みたいだなぁ」と思ったのを覚えています。
ま、とにもかくにも「日本のゲームの電力は半分以上が原子力」。
僕ってイヤミなペシミスト。
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トリオTHEパンチ [おもしろ日記]

メーカーの顔は社長が作る」。
やっぱりそう思うのよね。

実際、ゲームってそのメーカーのカラーが如実に出てるじゃない。
大体作品の方向性に関して古くからのメーカーで、現場からの叩き上げの社長なんかだと、自分の趣味嗜好とか性癖が露骨にリリースに反映されちゃってるのね。
例えば、社長がヤクザだと不良高校生が主人公になりがちだったり。

そんな中、最も顕著に出てると思うのがDECO(データイースト)なんだけど、もう凄いのよココ。
だってこの会社、今まで変なコンセプトのゲームしか出さないんですもの。
しかも、この会社自体が素晴らしいのよ。
あの旧ソビエトのチェルノブイリ原発事故の後に、戦う人間発電所「チェルノブ」なんて名前のゲームを出して、案の定、朝日新聞からスルドイ突っ込みが入った時に、「あれはカルノフというゲームのシリーズですから、そのような名前に云々」といけしゃあしゃあとシラを切ったところなんか素敵だわよね。

でも、やっぱりDECOといえば椎茸。
椎茸といえばDECOなのよ。
サイドビジネスでゲーム以外のことをやってるメーカーは少なくないんだけど、それがなんと椎茸なのよDECOの場合は。
社長ったら山でも持ってるのかしら。
でも、実際これで、会社の経営を危機に陥れたこともあるのよ。
なんでそんなに椎茸を愛しているのかしら。

今はもう椎茸からは撤退してるようなんだけど、他にもガスマスクとか超微細気泡浴槽とか、なんか到底ゲームメーカーとは思えないモノばかり手を出して、DECOの社長のチャレンジブルな性格が偲ばれるわね。



そんなワケで今回紹介するのは、DECOの中で最早伝説になっている「奇ゲー」が、この「トリオTHEパンチ」です。
このゲームが出た時代のアクションゲームは「ちょっとマッチョな横スクロール格闘ノリ」が幅を利かせていて、後にカプコンが「ファイナルファイト」を発表し、ストⅡに続く対戦格闘一強時代へと突入していくワケですが、そんな時代の末期にこのタイトルは発表されました。
この手のゲームの元祖はアイレムの「スパルタンX」でしょうか。

そこからSFだの神話風だのと色々と方向性を拡げた亜流ゲームが多々ありましたが、このゲームの方向性の見失いっぷりは只事ではありません。
世界観がまるでバカ高校生の落書きです。
操作するキャラクターが忍者タフガイ松明を持った戦士の3人から選ぶんですが、敵キャラクターなんか更に無茶苦茶で、裸のデブやゾンビや招き猫などよく分からない生き物で、世界観を統一しようなんて考えは微塵も感じられません。
これだけのバラバラなシチュエーションに何か深いテーマがあるんじゃないか?と、つい勘ぐってしまいがちですが、考えるだけ損です。

初期の面のボスキャラクターがブロンズ像の手や足で、コンティニュー画面で顔の絵が出てくるので、これはおそらくボス面に何か深い関係があるに違いないと思ってたら、最終ボスは鳩や犬で見事にスルーされてしまいました。
このゲームの企画者は脊髄反射で仕様を書いたのでしょうか。
また、ゲームシステムも他では考えられないものがあります。
ステージ数の表示が「にょき」だの「毒どく」だの、一体どこまで進んだのか全くわかりません。
武器のパワーアップもルーレットで決定するシステムで、その中にはパワーダウンもあって、プレイヤーの努力というものを全く考えてないのがプレイヤーの怒りを誘います。
途中、いきなり自機が呪いで羊になったり、「ダルマさんが転んだ」をゲームシステムに組み込もうとして、自機と一緒に敵も止まってしまって、結局全然意味の無いところなんか、このゲームのパンキッシュなところが出ていると思います。
きっとこのゲーム、各々が全く相談せずに勝手に考えて作ったんじゃないでしょうか。

ただ、このゲーム中に詰め込まれているアイデアの量は、質はともかくとして尋常ではありません。
格闘の部分において、既に「昇竜拳」「バルログの爪」「ダルシムの腕」の原型のようなアイデアが存在していて、ひょっとしてこのゲームが対戦格闘ゲームの必殺技の草分けかも知れないと思うとチョット嫌です。
このゲームはDECOのチャレンジングスピリッツの歪んだ結晶なのかもしれません。
このような作り方でヒットに繋げるのは、草彅クンにビールのCMをさせるぐらいに難しいとは思いますが、いつか成功させて、また椎茸に挑戦して欲しいと僕は思っています。
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