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強制連行事件 [おもしろ日記]

我が家の目の前で、土曜日にも関わらず橋梁工事に従事されていた工事関係者様、お仕事ご苦労様です。
一昨日は夜勤前に眠ることも許さずに出勤させていただいて、夜勤終わりで帰ってきてから夕方の飲み会出席の為の睡眠を全く許さず、そしてフラフラしながら夜中の3時に帰ってきて更新作業を行って、やっとこさ寝る寸前に工事開始ですよ。
「きっと土曜日だから大丈夫」という淡い期待は、見事に桜と共に儚く散りますた。
あ、そういや飲み屋のスレンダー女への淡い恋も散ったな…(何



…と、この行間の後に何を書こうかと20分近く瞑想しても、眠気が襲ってくるだけで一向に何も出てこない為、仕方が無いので昨日の記事に前フリしてた鉄板ネタでも紹介するかと諦めた。
鉄板ネタの数は片手に十分収まる程度なので、出来る限り出し惜しみをしたいところだったんですが、引き出しの少ない薄っぺらい人生を歩んでる人間なんで、そんな余裕ぶっこいたことなんて最初から無理な話。

取り敢えずスッカラカンになってから、どうしよう?と右往左往することにした。
そういうことならと、一番大きな花火を上げてみることにした。





あれは、俺が高校を卒業して、生徒会長だったクセに進学も就職もしないまま、家を出て大阪をフラフラ彷徨っていた頃の話。
飯代の心配は不要だろうと居酒屋で調理補助としてバイトしていた時に、料理長のオヤジに「お前はオモロイから接客やれ」と命じられて、カウンターに立っていた時に客として入ってきて知り合った大学生と意気投合して、そいつが大学で大学新聞を作ってたんですよ。
そして悩んでいた。
若者の新聞離れの影響は大学新聞にも余波があって、部数がイマイチ伸びない的な悩み。
高卒なモンで大学に興味があることもあって、面白そうだから新聞作りを手伝ってやることにしてモグリで潜入。

それまでの新聞をチェックして、何が足りないのかを悟った。
真面目すぎて、笑いが足りない。
こりゃ俺の出番だと思った。



…で、ココからが本題。

まぁ、今だから言える話なんですが、ストリートファイターなんかの格闘ゲームでも、特殊なダメージモーションで火ダルマになったりするエフェクトアニメーションがありますよね。
当時、大人気になってたストⅡの火ダルマを再現してみよう!という話になったんですよ。
そんで、何燃やす?となったんですけど、新聞にもエンターテイメント性を追求して読者の大幅獲得して部数を伸ばす為には、やっぱソコは人間でしょ普通?という結論になりまして。

急遽、恐怖のジャンケン大会が開幕されました。
部長も部外者もありません。
その場にいた全員が出場選手です。
負けた者が栄えあるファイヤーエフェクトのアクターにされるので、僕チン36にもなってますが、あれ程真剣勝負なジャンケンは一度きりです。

程なくして、部長(男)になりました。
ちなみにわざわざ「男」と書いたのは、ジャンケン大会出場者には勿論女の子も数名含まれておりました。
その新聞部は徹底した男女雇用均等制を敷いておりましたので。



取り敢えず、東急ハンズで耐火服を買って、ガソリンスタンドで灯油とガソリンを買って、「ま、こんなモンだろ」と、僕たちは近所の公園に行き、撮影準備に入りました。
そこでは、近所の老人達がゲートボールをやっておりましたので、コートから少し離れた場所で準備を始めました。

すると、新聞業界初のスタントアクターとなるハズだった彼は、この場になって突然弱音を吐き出しました。
「…きむくた君、こんな耐火服なんかで大丈夫かなぁ?なんかコレ、生地も薄いし、隙間だらけじゃん。これにガソリンかけるの?」
『いやだなぁ、大丈夫ですよ。こうして隙間もガムテープで止めて、バッチリ対策してるじゃないですか』

冷静に考えなくても全然大丈夫なワケないんですが、その時の彼以外の全員の目は、さながらセミナー通いの貴乃花のようで、誰1人として疑う者なく、黙々と準備をしておりました。



そして、いよいよ準備も終わり、適当に混ぜたガソリンと灯油の混合液を耐火服着用の部長にかけ始めました。
季節は12月の北風吹きすさぶ公園の午後、周囲の老人達も、この異常な集団の行動に、ゲートボールの手も止まり、なにやらざわつき始めました。

ガソリンもかけ終わり、消火器も準備して、さぁ、いよいよ着火しようとしたところ、
「ちょっと待ってくださいィィィ!!」
…と、突然彼が泣き叫び慟哭し始めました。
「このままじゃ僕死ぬんじゃないですかァ?
『何言ってんの、皆で納得して準備したんじゃないですか。その耐火服選んだのだって、アナタ自身なんですよ?いいですかもう行きますよ』
「だァからチョット待って下さいィィィ!」
『今度は何!?』
「頭では納得してるんですけど、僕の全身が絶対死ぬから止めろって叫んでるんですよォォォ!!」
『何馬鹿なこと言っての、もういいや火ィつけちゃおうぜ!』



その時、突然パトカーのサイレン音が鳴り響きました。
どうやら、あの老人達が警察に通報したらしく、僕達はそのまま全員警察署に連行されてしまいました。
2台に分かれたパトカーの中で、部長は命を繋ぎとめることが出来た安堵感に泣き止むことはなく、僕達は撮影中断に追い込まれた怒りから、
『くそーあのジジイ共、よくも邪魔しやがって!』
などと嘯いておりましたら、早速僕ら全員取り調べを受けるハメに。

僕らが大学新聞関係者であって…という事情を説明しましたら、警察の人に呆れ顔で「そんなコトして危険とか考えなかったのか?」と聞かれ、『壮大な実験というのは常に死と隣り合わせでありまして』と堪えたら、僕だけその後3時間程こってり絞られるハメになりました。





この新聞部の話のネタは、もう1コありますけど、それはまたの機会にでも。
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コメント 17

紅魚雷

生徒会長の基準は笑いだったのねぇ。(笑)とんでもない規則作りそう。

って いうより 訳解らないことしてたのね・・・。
お兄さんお姉さん相手に・・・。お気の毒に・・・。(笑)
結果 急激な部数増になったんだよね? だよねっ?(大笑)
by 紅魚雷 (2009-04-19 07:21) 

侘び助

若さは命知らず?
多し頂きありがとうございました。
by 侘び助 (2009-04-19 08:50) 

雪猫

もうちょっと厚い耐火服ならいけてたんじゃないですか?←
っていうか警察沙汰にまで・・・・・・w
次はもっと厚い耐火服でやってみてくださぃね!(殴
by 雪猫 (2009-04-19 09:07) 

SilverMac

部長さん、本気で恐かったでしょうね。若さと狂気は紙一重。
by SilverMac (2009-04-19 09:20) 

きゅんぱち

ほぉ、きゅんぱちが高校の生徒会新聞を作ってた時に考えていたこと、ホントにやっちゃったんだ。
奇天烈やなぁ〜、ガハハハ。
by きゅんぱち (2009-04-19 13:17) 

Kimukuta

>糸工魚雪
規制は作らないよ。
タブーレスですからw
勿論、結果こそ全てですから。
部外者なのに影の部長として君臨しましたよw

>錆び助
ブレーキペダルが無い欠陥車でしたからw
…多し頂き?w

>雷猫
今の耐火服ならば技術革新によって、さぞや完璧な出来になってることだろうね。
我々はもう歳を取りすぎてしまった、我々の後継者たるキミに全てを託そう!w

>朝Mac
好奇心に負けて、誰も引き返すことは出来なかったんだねぇw

>72
知的探究心が旺盛だったモンでw
by Kimukuta (2009-04-19 15:39) 

mai

まさに危機一髪ですね…。
その部長さんはお元気でしょうか?(^_^;)

kimukutaさんの春はもう散ってしまったんですね~。

by mai (2009-04-19 16:45) 

あら

おじいちゃんがいなかったら、部長は泣きながら燃えたのかな?
by あら (2009-04-19 18:39) 

SilverMac

Kimukutaさん、70歳ではなく、喜寿76歳です。しかし、若く言ってもらえるのは嬉しいです。
by SilverMac (2009-04-19 19:27) 

Kimukuta

>nai
さぁ?
その事件以降、新聞部から暫く距離を取るようになって以来、疎遠ですから…(ぁ

>アラ!
恐ろしいifですなw

>朝Mac
どひーっ!
僕のじいちゃんとそんなに変わらない年齢ですよ!
その御歳でPCを敬遠せずに使いこなしてるのが、憧れる程カッコイイ。
いい目標が出来ましたw
by Kimukuta (2009-04-19 19:44) 

pace

いい話だな~
パトカー乗れてよかったね!
by pace (2009-04-19 20:00) 

yuki

で、この部長さんは今もご健在なのかしら?
何事も実験は大切です♪
by yuki (2009-04-19 22:37) 

Kimukuta

>亀仙人
これは感動秘話だったっけ?w
パトカーは交通違反でも乗り慣れて飽きてきたところもあるw

>勇気
勿論健在ですよw
生命の危機はアレ1回だけだと豪語して絡んでくるぐらいですからw
うん、多少の犠牲はツキモノですよねw
by Kimukuta (2009-04-20 00:05) 

shin

おもろい!この鉄板ネタを続けたら元のさやには戻れんのでは?
まぁ、いいかぁ~~(笑)

Shin.

by shin (2009-04-20 01:12) 

Kimukuta

The鉄板ネタだったでしょw
ソニーサイドの処理スピードの関係で、活字ブログが一体いつまで続くのか分からないけど、必ず画像ブログへの返り咲きを目指します!w
by Kimukuta (2009-04-20 02:36) 

ラブ

すげぇ〜。人間、覚悟してても、死を目前にすると
やっぱり恐くなるんだ…(><)
火をつけるとか、警察が来るとかよりも、そこが
一番恐かった…。

by ラブ (2009-04-20 19:03) 

Kimukuta

やはりどうしてもそういうリアクションをする人は出るよねw
その怖さを乗り越えた先にある面白さを是非とも感じ取ってほしいw
by Kimukuta (2009-04-20 19:28) 

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